旅する人生のはじめ方

海外旅行、語学留学、世界一周、海外出張、国際恋愛、サーフトリップの楽しみを語ります。

南アフリカ・ケープタウンの魅力①(バックパッカーホステル編)

世界一周語学留学を終えてどの国が一番良かった?と聞かれたら私は迷わず南アフリカケープタウンと答えます。

その素晴らしさが忘れられず、私は実は、帰国後間もなく2週間、そして、再就職先でのゴールデンウィーク期間中、2回に渡り南アフリカを再訪することになりました。

お陰で私の再就職はマイナス50万円程のキャッシングローンを抱えてスタートすることになりましたが…

そんな訳で約2ヶ月間の滞在経験を有する私が南アフリカケープタウンならではの最高の旅行方法を紹介していきたいと思います。

ちなみにこの当時の私の語学力はTOEIC700点程度でしたので日常会話でのコミュニケーションが可能なレベルを前提とした旅行スタイルになります。

バックパッカーホステルに滞在する>

今まで旅行した国と比べても南アフリカほど良質なバックパッカーホステルに恵まれた国はないと思います。

バックパッカーホステルとは、国や地域によりホステル、ゲストハウス、ユースホステル、ドミトリー等と呼ばれますが、アメニティサービス等を極力省いた安価な素泊まりの宿という点で一般観光客向けのホテルとは大きく異なります。

一般的には二段ベッドの敷き詰められた相部屋でキッチンやバスルームを共用する生活スタイルになりますが、とにかく安いので長期滞在の若い旅行者が集まりやすい傾向にあります。

また、日本とは異なり、欧米圏のバックパッカーホステルは男女相部屋が普通だったりします。したがって、目の前で女性が着替えていたり、下着が干してあったりと目のやり場に困る場面はありますが、それだけプライベートゾーンが近いので会話も自然と生まれ、食事や買い物に出かけているうちに親密な関係になることもしばしば。とにかく、バックパッカーホステルのアットホーム感は旅人だからこそ味わえる魅力なのだと思います。

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特に、南アフリカは旅慣れたバックパッカーが多く宿はとってもフレンドリーです。実際、私は以下3つのケープタウン内のホステルに滞在しましたがどの宿も素晴らしくて甲乙付け難いのが本音のところです。

・Amber tree lodge

・The B.I.G Backpackers in Green Point

・African Soul Surfer

その中で、思い出に残るバックパッカーホステルを敢えて選ぶならば私はAmber tree lodgeをおすすめしたいと思います。

テーブルマウンテンを拝める市街地の静かな通りに位置する小さな宿でトリップアドバーザーにも載っていない穴場的なバックパッカーホステルですが、その分、アットホームな雰囲気で落ち着いた旅人が集まっているように思いました。属性的にはアメリカ人が多くて女性や一人旅の方が多いという印象です。

若者向けのバックパッカーホステルとは異なり連日のパーティやイベントはありませんが、皆、共用キッチンで料理を作り、リビングやバルコニーでのんびりと過ごしています。

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私が最初にこの宿に到着したとき、ちょうどチェックアウトしたばかりの黒人女性3人から一緒に写真を撮ってとお願いされましたが、私のようなアジア人の珍客を優しく迎えてくれる雰囲気がこの宿にはあるのだと確信しました。

その日の夕方、私は荷ほどきをして、ポテトチップス片手にバルコニーに出向きましたが、4名ほどのグループが既にワインを飲んでおり、Hiと挨拶した私を快く席に迎えてくれました。私はポテトチップスをつまみに提供して、ワインをいただきましたが、皆、一人旅で南アフリカを回っており、「結局はこの宿がアットホームで一番だ」と話していました。

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宴もたけなわとり、私が皆のワイングラスを片付けようとしたら、やっぱり日本人らしいね〜、と白人のアメリカ人女性から笑われましたが、やはりこれが世界から見た日本人像なのかもしれません。このアメリカ人女性は、ちょっとレイシスト的なのかもしれませんが、同じアジア人でも日本人は中国人たちとは全然異なるという旨の話もしていました。こういう感覚は実際に旅に出てると当たり前のように感じるものです。とはいえ、彼女はとても私に親切で、私が来週からジェフリーズベイに行くと話すと、彼女の友達がジェフリーズベイにいるということで宿と名前を教えてくれました。実際にはその人と会うタイミングはありませんでしたが、そんな旅の発展を期待できるのもバックパッカーホステルの魅力です。

それからジェフリーズベイからの小旅行を終えた私が、再びAmber tree lodgeに戻ると、黒人のアメリカ人女性が部屋で寝ていました。ちょっと目があったので挨拶してしばし雑談をしたところ、彼女はアメリカから南アフリカへの移住を考えているようで、絵を描いたり教会の手伝いをしながら生活していると話していました。

それから、翌日、タバコを買った私が部屋に戻ると、「今日はノープランなの?」と彼女から聞かれました。「だったら、一緒にビーチに行こう」ということで、高級リゾート地にあるキャンパスベイに向かうことになりました。

市内バスを乗り継ぎキャンパスベイのビーチに到着した僕らはビーチチェアを借りてビール片手のんびりしていました。

それから、アイスの売り子から「チャイナ、チャイナ、アフリカンと結婚するのか?」と絡まれ、「僕は日本人」「私はアメリカ人」と弁明したのは良い思い出。

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なお、キャンパスベイのビーチはショア寄りのダンパーな波なのでサーフィンはできませんが、プールのように堤防で囲まれたエリアがあり、そこで海水浴を楽しむことができます。彼女は「泳ぐのは得意なの」と話していたので、二人で水泳をして競い合いました。

そして、宿に戻ってから「一緒にディナーに行こう」と誘われたので「じゃあ、一緒に寿司に行こう」と提案しました。しかし、彼女はベジタリアン。カッパ巻きしか食べれないじゃん、ということでディナーはうやむやになりました。

でもやはり寿司を食べたい私はリビングをうろうろ。そしたらアメリカ人男性から「飯いかない?」と話しかけられました。彼は歯学部の学生で、話を聞くとどうやら大の寿司好きであることが判明しました。

それもそのはず南アフリカの寿司はシャリはべったりしていますが、マグロやサーモンは肉厚で本当に美味しいのです。そして、どのストリートにも一軒くらいは中国人経営の寿司屋があるのです。

アメリカ人女性も誘おうと思いましたが寝ているようでしたので、私は彼と一緒に夜の街に繰り出すことにしました。

道中、物乞いに付きまとわれましたが、男二人で歩いていればそれほど身の危険は感じません。「ファック、ファック」と物乞いを追い払う彼がちょっと面白かったです。

それから、寿司屋に入ると彼は「寿司ならいくらでも食える」と豪語していただけあり3人前の握り寿司をペロリと平らげてしまいました。僕は彼に寿司の正しい食べ方を教えたり、日本とアメリカの戦争について話し合ったり、結構、真面目に楽しい時間を過ごすことができました。

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それからしばらくしてチェックアウトの日がやってきました。我が家のような宿を去るのは本当に寂しい気持ちですが、帰り際、一緒にビーチで過ごしたアメリカ人女性が駆け寄ってきてハグしてくれました。

Let’s keep in touch!

そんな彼女の言葉が今も心に残っています。

帰国後、その言葉のとおり、私は彼女とWhatsappで近況を話していました。彼女から「今日はこんな絵を描いたの」と写真が送られてくることもしばしば。今となっては連絡先も消えてしまいましたが、またあの宿に戻ればどこかで再会できるような気がするのです。

こんな思い出を噛み締めるたびに私はバックパッカーホステルは最高だと思うわけです。